悩み

【八方美人の原因とやめたい時に知りたいこと】やめない大切さと注意点

「いい人、八方美人」という素晴らしい在り方であり能力。

しかし悩みになる場合、そんな自分自身を肯定せずに否定しているかもしれません。

自らを出さず、怖れを嫌がり、我慢して自分を消す在り方は、嫌われない利益を貰う代わりに勇気を失う対価交換。

思考を広げる柔軟性を貰い、心を閉ざす契約です。

私自身、八方美人だった経験があり、「八方美人をやめたい」と思う大切さと危険性を理解しています。

ここでは、心の内面を解きほぐすための時間をお過ごしください。

  • 八方美人になる原因とは?
  • 八方美人をやめたい時に知りたいこととは?
  • 八方美人をやめたい大切さと注意点とは?

これらを紐解き、八方美人の原因とやめたい時に大切な理解を知っていただく内容となっております。

せっかく育んだ経験。ご自身の肯定アイテムにするための一つの考え方となれば幸いです。

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八方美人になる原因

八方美人が悩みになるのはなぜ?

八方美人とは、
どこから見ても難点のない美人の意。転じて、だれからも悪く思われないように、如才なくふるまうこと。また、その人。
※コトバンク 引用

良い意味である八方美人。

振る舞いが変わると、誰からも嫌われず否定されないための在り方になり、八方美人の捉え方が大きく二つに分かれます。

八方美人のタイプ
  1. 相手のために、悪く思われないように振舞う(他者配慮)
  2. 自分のために、悪く思われないように演じる(自己防衛)

両者の違いは、他者に価値を与えるか、価値を与えずに利益を得るか。大きく変わります。

「嫌われたくない、否定されたくない、不安や恐怖を感じたくない」と自己防衛を優位にする場合、自分のためにいい人や八方美人を意識的に演じる状態になります。

誰に対してもいい顔をして振る舞い、他者に合わせて、「自分を出さない」という在り方になり、当たり障りなく浅い関係性になりやすい特徴です。

自分のために演じることへの後ろめたさや罪悪感があり、「誰にでもいい顔をしてしまう」と自らの在り方を嬉しく思わず、悩みになります。

悩みの根底にあるのが、「嫌だ、認めたくない」ことへの拒否。

これを恐怖心と言います。

 

恐怖心対処のために八方美人を演じると悩みになる

自己防衛を目的にすると、恐怖心対処のために八方美人になります。

不安や恐怖を解消・緩和・対処する目的があり、心に傷を負わないように自己保持し、精神を護り保ちます。

他者を配慮し、相手のために八方美人を振舞う場合、踊り子さんのように他者の喜びを想い、考え、喜んで踊れるように自分も大切にする前提があり、「目的が恐怖心ではなく喜びを生み出すため」と大きく異なります。

タイプが違うと目的も変わり、自己防衛の八方美人は恐怖心が大きなネックになります。

「どうして恐怖心がそんなにあるのでしょう?」

ここに原因があります。

 

八方美人になる原因は安心感と信頼感のなさ

安心できない時、恐怖心に苛まれます。

人を信頼できない時、恐怖心に飲み込まれます。

自分を信用できない時、恐怖心に襲われます。

安心感と信頼感がない心理状態が、悩みのある八方美人になる原因の可能性があります。

安心も信頼も自分と他者それぞれから抱きます。

自ら安心したり信頼したり。他者によって安心させてもらったり信頼させてもらったり。

両方ないと、恐怖心がある状態です。

恐怖心がのしかかる状態では常に思考が回り、防衛対処に駆け巡ります。ネガティブ思考に飲み込まれやすくなり、自己肯定感が低くなります。

何より自信がなく、自尊が見出しにくくなります

心を閉じている状態であり、心の声が聞こえにくいです。

幼児期や幼少期の環境が関わります。

 

子供の頃の生活環境にて八方美人になることで心を護り続けた

幼い頃は他者からの影響や環境にて自分が構成されます。

他の人や物や情報やルールが自分そのものを作る、と言っても過言ではありません。

まだ自らの意思や役割がわからない時、周囲からの影響で自尊を穢され、心を閉じなければならない環境が多くあります。

私自身もその環境の一人です。

他者に否定され、強制され、強要され、放任されれば、自らが自らを肯定するために頑張ります。

否定されれば自尊が穢されるだけでは済みません。心に傷を負い、トラウマになる人もいます。

安心感の拠り所がなく、与えられることもなく、反対に周囲を心配し、安心感を与えなければと思う子もおり、親などが不幸であれば罪悪感を感じる自責が強い子もいます。

安心や信頼感の育みがないと、幼い頃に心を閉じて自らが自らを護ろうとします。自己防衛です。

幼い頃の安心のなさや、不信感の強さが原因の場合、過酷な状況でもなんとか打破しようと自分一人で頑張る特徴があります。

 

心を閉じると思考過多になり、不安と恐怖が増える

心を護る方法が心を閉じること。すると起きるのが思考の多用です。

思考を止められなくなります。要らぬことまで考え、悩みを大きくする思考巡りが起きます。

不安と恐怖は思考で作ります。

思考を使う際に意思があり、自らの感性を基にした知性があればいいのですが、意思がないと不安と恐怖の解消を思考でできなくなり、常に不安や恐怖を作るような在り方になります。

人と関わる際に不安と恐怖を増やす考え方をし、判断し、理解し、認識します。

ちょっとした言動をされると、「あ、私は今ので嫌われたかもしれない、多分そうだ、いや絶対そうだ、どうしよう?!」

安心がなく不安がある。信頼がなく恐怖がある。

「嫌だ、怖い、認めたくない、味わいたくない、拒否したい」と思いやすい認識になり、それ以上恐怖心を増やさないためにも自己防衛が最重要目的になります。

八方美人やいい人になり、誰にでもいい顔することで不安と恐怖の対処をします。

否定せず肯定のみ、他者優先、相手に合わせて自らを我慢させ、嫌々請け負い、笑顔を振りまき、当たり障りなくその場に同化。自分を出さずにその場に適応させる方法が主です。

八方美人になる歴史には、過去の他者や環境による外部影響が大きく関わると考えられます。

人それぞれにあらゆる環境で生きているため、人によってはなくてはならない在り方であり、恐怖心に苛まれやすい心理では八方美人は必須な自己防衛。自責があり、自分一人でも心を護り続けた証です。

※八方美人やいい人の心理は、【いい人を演じる訳あり心理】原因を知ると能力が高まる をどうぞ。

 

八方美人をやめたい

八方美人をやめたい時に知りたいこと

ここでお伝えしたい主旨は、「八方美人は自分を護るために、考えられないほど重要な在り方」というものです。

思考過多になり、自分を犠牲にして抑圧してまで他者を持ち上げ、まるで接待のように相手に同調・同化して、心を込めていないために信用できないとまで言われます。

八方美人は疲れる、嫌われる、信用されない、モテない、中身がない、ずるい。

「やってられっか」と思うのも無理はありません。

自分のためになっておらず、もはや相手に利益を与えて自分は損ばかりしているとすら思えるかもしれません。

実際は自分のためであり、恐怖心を緩和・対処・一時凌ぎする手法であり、利益に溢れています。

利益があるから八方美人を演じます。心を護り、恐怖心を対処するために演じ始めた過去があります。

八方美人をやめたいと思う際、それが自分の本意なのか確認する大切さがあります。

周りの影響によって八方美人になった可能性を考えると、自分の意思なく演じ始めたため、何が目的で、どんな意味があるのか理解しにくくなります。

今一度考えてみてください。

「どうして八方美人をやめたいのでしょうか?」

 

やめたい答えは要確認

おそらく、不利益に着目しているか、自らの在り方を肯定できないからだと思います。

共通するのは、「嫌なことを味わいたくないから」という答えです。

疲れるから嫌だ、周囲にやんややんや言われるのが嫌、浅い関係しか作れないのが不安、信用されないのが辛い、都合良く使われるのが耐え難い‥‥。

まさにこれらを対処するために八方美人になっているのが今です。

八方美人をやめれば、「嫌だ」という気持ちをもろにくらいます。戦場のど真ん中に裸でポンッと置かれた状態になりかねません。

もう直ぐに服を着て、鎧をまとって、剣を持って、盾をかざしたい気持ちになります。

八方美人をやめたいと思う際には、八方美人がどれほど自分のためになり、自らを護るアイテムになっているかを知る大切さがあります。

この方法が、「八方美人を演じることが自分のためになっている」という自覚です。

現状の恐怖心対処の目的や意味を把握し、八方美人を演じる自分を認められると、自覚できます。自分を知ることがこの方法です。

 

八方美人をやめる大切さとやめない大切さ

自分のためになっているとわかれば、意思を持って目的を明確にして演じられます。

中には演じていることすら忘れてしまっている方もいるかもしれません。

明確にしましょう。

八方美人は完全に自分のための行為であり、演技です

この上でやめたい場合には、実際にやめる行動へ向かう道があります。

 

やめてもやめなくても行動すれば同じ目的に辿り着く

やめるためには恐怖心との戦いが初めは起きます。

例えば、「嫌われたくないからこの人には反論せずに、うんうん頷いていよう」とこれまで思っていた場合、抑えていた自分を奮い立たせ、恐怖心の擁護ではなく乗り越えようとします。

恐怖心は乗り越えないように怖れさせてきますので、盾ではなく剣をふりかざす勇気を要します。

自信であり自尊を見出すために閉じていた心を開く行動。安心感と信頼感が見出されます。

この到達点は、八方美人を演じていた目的と意味を知る状態です。

上述の、「八方美人を演じることが自分のためになっている」という自覚と同じです。

やめてもやめなくても、結局同じ場所に辿り着きます。ただ、進む道が違うだけです。

  • 八方美人が自分のためになっていると自覚する道
    …演じる自分を肯定して認める度合を高め、自信と自尊を見出す
  • 勇気を持ってやめることで八方美人の目的と意味を知る道
    …恐怖心と戦う勇気を振り絞り、乗り越えてもたらす自信と自尊

 

やめてもやめなくても自分を変化・改善させることに意味がある

現状の恐怖を認めて、自信と自尊をもたらす心の開きへ向かうか、現状の恐怖を乗り越えて、心を開いて自信と自尊をもたらすか。

共に目的は心の開きによる、安心感と信頼感です。

安心感と信頼感を得るための行動が重要であり、八方美人とは自らを行動させるためのきっかけです。

これまでは他者からの影響が原因になり、八方美人になっていた状態。自分の意思がないので他者に合わせて自らの在り方が決められていました。

「八方美人でいいじゃない」と自覚して自らを認めると、目的を明確にして在り方を自ら決めるようになり、同じ八方美人でも天と地ほど変わります。

言い方を変えると、曖昧だったのが柔軟になる違い。

中身がなく相手に合わせるのではなく、柔軟という中身があるから相手に合わせられると認識する状態です。

やめてもやめなくても自分自身が自らを変化させ、改善させることで心が開きます。

 

八方美人をやめる注意点

やめる場合、恐怖を敵にして戦い、勇気を用いて乗り越えるいばらの道です。

恐怖心とは自分の拒否感そのもの。怖いので勇気を持って対峙し、[恐怖vs愛]が自己内部でドガンと勃発します。

言いたくないことも言います。拒んでいたものを解放します。これまでの友人とは喧嘩別れになることもあります。

勇気を奮い立たせて、恐怖心を乗り越える道は、他者ではなく自分自身との戦いであることにいつの日か気づきます。

何度も何度も恐怖と戦うと、「別に嫌われたっていい」と恐怖心を乗り越える日がやってきます。

私の経験上、ここに注意点があります

「嫌われたって怖くないさ、今では自分の意見もあって、好きなように振舞って抑圧しないよ」となる場合があります。

うぬぼれです。

恐怖心と戦い、まるで勝ったと思った場合、うぬぼれて自分を見失います(見失っていると思わないので立ち止まって見直すことがなく、自分を客観視しなくなる)。

勝つと恐怖は一生敵として脳内にインプットされます。自己内部の拒否である恐怖心を敵として決定すると、「ポジティブ最高、愛だけでいい」と歌うポジティブ至上主義になるなど、物事の見方が大きく偏ります。

自分を強く正当化し、ネガティブを排他し、勇気を出さない人を弱者や、戦わない逃避者のように見ます。

まるで誇り高き勘違い勇者か、裸の王様です。

八方美人をやめる際には、「恐怖心には何があっても勝てない、ぶちのめすものではない、なぜならば自分自身だから」と知るのが事実かもしれません。

やめる際の目的は、恐怖心を倒すのでも、勇気をふりかざして勝った気になるのでもなく、心を開いて安心感と信頼感を見出すことです。

やめないで自覚する方法は、「恐怖は敵じゃないから、怖がる自分を認めて受け入れよう」というものです。

※八方美人で気を使う改善は、【改善は気の使い方】気を使うと嫌われて疲れるトリックがある をご覧ください。

 

八方美人をやめたい まとめ

やめたい時にはやめるだけが道ではなく、自らを見出し、心を開いて自信と自尊をもたらす、または自信と自尊を見出して心を開くことが、八方美人をやめる意味だと知っていただければと思います。

安心感と信頼感は自信と自尊によって自らもたらすことができ、「心を開く」が鍵になります。

八方美人をやめる必要はありません。

大切なことは、「心を開くにはどうすればいいか?」であり、そのための変化や改善のために行動があります。

行動の選択肢は二つ。

一つは、今の八方美人の在り方を自覚し、現状の自分を認めます。このために自分を知ることが重要です。

もう一つは、八方美人をやめることで勇気を振り絞り、恐怖と戦う動力として心を強引に開いちゃう。その先の戦いを続ける経験によって恐怖を乗り越えます。

どちらの行動も共に心を開く到達点があり、自信と自尊を見出す状態は自ら安心感を作り、信頼感を抱きます。

すると関わる人は現状とは大きく変わっていきます。

自らに安心感があると、安心できる人が周囲に多くなり、自らに信頼感があると、信頼できる人との関わりが始まります。

見る世界は一変します。認識が変わると何を見て、どう感じ、どう考え、どう想うか、今は想像できないほど幅広くなります。

その時、八方美人として生きて来たこれまでの経験は、とんでもなく大きな力として自らを高めてくれる能力の育みであり、学びだったと知ります。

八方美人になれる人は、日々の生活での努力と頑張りがあります。

それは報われる価値ではありません。八方美人である自分自身を変化・改善させる行動が価値となり、柔軟性と認識力、そして人間性という能力が身に付く報いとなります。

素敵な在り方ですので、考え方と行動によって、八方美人をよりよきものに変える一助となれば幸いです。

それでは、八方美人の原因とやめたいお話を終了します。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

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