怒りとは愛の裏側、恐怖に属します。
怖いからカッと怒りを表すわけではなく、自らの愛に反発することでカッとなります。
すぐに怒り、カッとなってしまう場合、「支配」がキーワードになります。
「カッとなるのをやめたい、直ぐに怒るのを直したい」と思う場合、支配の意味が自己支配に変わります。
怒りを抑制できないことで悩み、直したいと思う場合、少しばかしの私の理解ですが、一休みしながら気楽にお読みください。
私の経験から理解したカッとなる詳細と改善のお話。すぐ怒る時のご参考になれば幸いです。
Contents
すぐに怒り、カッとなるのを直したい

すぐに怒る原因
怒ることにはさまざまな目的があり、人それぞれに狙いを持って行為します。
すぐに怒る、カッとなる場合は少し状況が違います。
感情に飲み込まれて自制がない。
飲み込まれて翻弄される度合に応じて、自制度合が変わります。
- 飲み込まれない…怒らない
- 飲み込まれる…怒る(自制する)
- 完全に飲み込まれる…怒る(自制できない)
私はすぐにカッとなる人で、何かにつけてイライラして怒っていました。今では当時想像もできないほど、怒ることが一切なくなりました。
極端な違いからわかるのは、感情にどれほど飲み込まれて翻弄されているかによって自制度合が変わることでした。
飲み込まれると怒りに対する自己理解がなくなり、一体何がどうなっているかわからず、「なんのために怒っているのか?」「怒る目的や意味は何か?」の自覚ができなくなります。
怒るからには何かしら目的があり、意味があるから怒ります。
怒りの内情を自覚できなければできないほどに怒りやすくなり、自制できなくなります。
怒る際の自制度合にて怒る原因が変わる
怒っても自制がどれほどあるかにて、怒りの多様性が見られます。
- 自制のある怒り…怒る目的を自覚し、利益があれば怒りを表現、なければ表現しない
- 自制が少ない怒り…怒る目的を自覚せず、無意識に利益を求めて怒りを表現
- 自制がほとんどない怒り…怒る目的はなく、自らに対する憤りや反発として抑制なく表現
- 自制がない怒り…怒る目的はなく反発表現、激昂にてコントロールを逸脱
自制があればあるほどに、怒りによって利益を得る目的を持ち、怒りを使用します。
怒りとは感情表現にて他者に影響を与えるため、利益があります。
他者を支配し、自分の思い通りにし、自己ルールを押し付けて満足し、相手に干渉して納得し、怯えさせて言うことを聞かせ、言いなりにして自己価値を高め、他者を利用して不納得を解消し、人との関わり作り、心を開かせる…などなど、たくさんあります。
②の自制が少ない怒りは、無意識に怒りを使用するために自覚がなく、怒ることで利益を得ているとは認識せず、「他者のせいだ、相手がいけない、イライラさせられた」と自らを正当化する特徴があります。
④の自制がない怒りは、怒りを使用するとは別物。衝動的で抑制が一切できず、激昂にて何をするか自分自身でもわからない危険な状態です。
③と④は怒りに目的を持って使用する状態とは違い、自分に内包する憤りや反発や抵抗を露わにする拒否表現。恐怖に対するあらがいや自己合図を意味します。
恐怖とは、危険や苦痛や恐れを拒否する様。すぐに怒る場合には、物事や自分自身に拒否がある状態を意味します。
※怒れない心理は、【改善策は毒吐き】怒れない時に悲しくて泣いてしまうのは合図 をどうぞ。
すぐに怒り、カッとなる状態とは?
ここでお伝えしたい主旨は、上記の③自制がほとんどない怒りです。
特徴的な様があります。
- 怒りが衝動的で自制がない
- 自分に対する自己支配の反発にて怒る
- 怒りを抑制できないとカッとなる
- 怒った後に罪悪感や自己否定が起きる
- 自分の思い通りにならないとイライラする
- 見栄とプライドが強い
- 思考過多
- ネガティブな結果を予想・予測する癖がある
- 自尊心が抑圧されているがどこかに必ずある
- 自信がない
- 誤魔化しが多く自覚が少ない
- 本当は怒っていない
特徴に当てはまる内容が多い場合、おそらく私の経験が何かしらお役立ちできると思います。
すぐに怒り、頻繁にイライラし、抑えられずにカッとなる場合、怒りに目的を持って使用する状態とは別物。目立つ特徴は、怒った後に罪悪感や自己否定に陥ることです。
怒りの目的には独占や支配が多く在り、「自分の思い通りにしたい」という欲が関わる人もいます。
すぐに怒る人も、「自分の思い通りにならないとイライラする」特徴があり、他者を支配しようとしているように思えますが、少し違います。
支配の矛先は自分、自己支配します。
自己支配しようとする際に怒り、カッとなります。
怒りが先ではなく自己支配が先。アプローチの矛先を明確にする必要があります。
※怒鳴る心理は、【頭のバグを知ってあげる】怒鳴る人が嫌いで怖い時の対処法 をどうぞ。
すぐに怒る、カッとなるのは合図
ここでお伝えしたい考え方は、すぐに怒るのは合図ということです。
自らが自らに対する反発を持ち、憤りを作り、抵抗を蓄積し、拒否を表します。結果として抑えられない怒りが出ます。
誰にも本当は怒っていません。あえて言うならば自分に怒っています。
この状態を表す合図、「自己支配をやめて」と自分が自分に伝えます。
本来の自分とはかけ離れていることを表し、自分が別人になっている可能性があります。
すぐに怒るのは意識が二つある不調和
私達人間はさまざまに仮面を被り、自分をその場の状況や環境や人によって変え、たくさんの自分を内包して存在します。
たくさんの自分が居ても意識は一つであるため、今の自分は一人として存在します。
この意識が二つになっているのが、すぐに怒り、カッとなる状態です。
意識は一つなのでもう一つは心身のどこかに取り残されます。その自分が合図を出し、現状の自分に不調和が起きていると教えます。
現状の自分とは、自分を自分で認めない意識。エゴと言います。
自らを認めない特徴があり、見栄やプライドを強く持ちます。
すぐに怒る場合、初めに明確にしたいのが、「自分を認めているかどうか」です。
次に確認したいのが、「自らをプライドやルールで強く縛っているかどうか」です。
両方に該当する場合、直すために必要なことが判明します。
※すぐ怒る原因は、【すぐ怒る人の育ちに秘密あり】関わるのがめんどくさい時の対処法 をご覧ください。
すぐ怒るのを直す方法
直すために怒りの対象を明確にする
すぐ怒りカッとなる場合、怒ることはとめません。
直すためにはこれが前提に必要です。
自制なく怒る場合には感情に飲み込まれて翻弄されています。これが支配の状態です。
「怒るのは相手のせいだ、相手が私をイライラさせたんだ」と思う場合、他者支配。
「怒るのは悪いことだ、自制がないなんてダメだ」と思う場合、自己支配。
怒ることはそのままにし、自らを縛るルールにフォーカスすることが直すために重要です。
怒った対象を明確にする
実際に怒り、カッとなる時は改善の機会です。
怒る時は怒ります。怒りからどれほどの情報を把握し、自分を理解し、自覚を増やすかが直す方法になります。
怒りは合図として改善に使い、一回の怒りでどれほど理解できるかが直す時間を早めるので、怒った後は対象の明確化に費やします。
「誰に怒ったのか?」
「その人のどこに、何に対して怒ったのか?」を確認します。
「その人が別の人だったら怒ったか?」
例えば、子供にカッとなった場合。子供が自分だったら、お兄ちゃんだったら、他の家族だったらと入れ替えてみます。
他の人でも怒る場合、怒る対象はその人ではないとわかります。
人に対してではなく行為や結果に対して怒る。自分の中で想像し、予想した結果や未来への縛りがあり、「こうするべきだ」「こういうものだ」というルールの縛りがあり、ルールに反したことで怒る場合、怒る対象はどこにもいません。
自らのルールに当てはまらない行為や結果が起きたことに対して、「認められない」と思う自分のみがそこにはいます。
すぐに怒るのは怒っているのではなく自己支配への抵抗たる所以です。
怒る時に相手のことは一切考えない
いざ怒った時は、怒った対象を一切考えません。フォーカスは完全に自分、「どうして怒ったのか?」の理由になるルールに着目します。
怒った時は何かしらルール設定(またはプログラミング)があり、観念と呼びます。
「人を待たせるなんておかしい」
「クラクションを鳴らすなんて非常識だ」
「謝らないとはどういう了見だ」
「言うことを聞かないなんてダメな子だ」
‥‥
「どんなルールに反しているから怒っているのか?」を見極め、ルールを洗い出します。
カッとなる都度、洗い出しができるのでルールを自覚していき、全て自分を縛る自己支配の基だと理解してみてください。
※怒る際のエネルギーの見方は、怒りのスピリチュアルはエネルギー|愛と表裏の関係を持つキレる訳 をどうぞ。
すぐ怒る時は自尊を思い出す
自己支配によって怒る人は、自信がないのですが自尊があります。
自尊は生まれた時は誰しもが持ちます。周囲から穢される干渉や影響があり、少しずつ失われていきます。
自己支配する人は過去、幼少期などに周囲から抑圧や否定された際、自尊を護るために殻に閉じ込める特徴があります。
周囲に強制されるようにルールに従うと、自分を押し殺して自尊を自ら穢す行為になりかねません。自尊があるために、自分でルールを作るようにして従う観念を作り、誰かに従っているのではなく、「自らルール通りにしている」と認識します。
この表れがルールへの強い正当性や主張や誇示です。
これによって自らの自尊を傷付けずに、他からの認め難い干渉や影響を認める対処をします。
代償があり、自尊を守る引き換えに自信を失くします。自尊は見えなくなりますが、必ずどこかに強く残っています。
自尊があるために自分を大切に敬い、その結果ルールを主張し、誇示して保とうと見栄やプライドを使用します。
どれも大切なものでして、自己支配に気づくと、自尊を殻に入れていた状態がパリンと壊れます。
あとは自尊の見つけ出しが残ります。
自己支配を解くために、自分を敬い愛する想いが必要
すぐに怒りカッとなる人は、過去に抑圧や支配や強制をされた経験があると思います。
経験はもう一つの意識としてエゴを作り、身を護り、自尊を守り続けて今に至ります。
自尊とは心のこと。
自己支配によって自尊は殻に閉じ込もりますが、見つけ出すことができます。自分のことを自分で敬い愛する想いが必要です。
心は頭の中にはなく、今この瞬間に物事を受け入れることで表れます。
自分を愛することは、現状のそのままを認め、受け入れることです。
怒ってもいいんです。怒るからこそ合図に気づき、自己理解を深められます。
自尊がどこかに必ずあります。過去の殻に込める前を思い出したり、新しいことや経験を増やして自分を大切にしようとすることで、心を開くように自尊が見出されます。
見つかった時、別の元居た意識に入れ替わり、自制なく怒る状態はなくなります。
※自己都合で怒る改善は、自分の思い通りにならないと怒ってしまう【改善はインド風たそがれ】をどうぞ。
余談:すぐ怒る、カッとなるのを直す方法
私の経験から日常的にできる直すための行動がありますので、何かご参考になるものがあればお試しください。
1,テレビを観てイライラするポイントをメモに書き出す
些細でもイライラする時は、ルールを洗い出すためにメモ書きで残しておきます。
メモするかしないかは大きく自覚度合を変えます。自らのルール設定を知るためにも、日常的にチェックすると役立ちます。
2,自分の感情を自覚する
自信がないと起きるのが、自分を認識しないことです。
自信とは自らを自らで認め、信じることを意味します。自らの行為や感情を都度都度把握すると自信が付き、自己認識力が高まり、自分という存在をより理解できます。
怒り以外にも喜怒哀楽の感情はわかりやすいものですので、感情を自覚する癖をつけると怒る際に自制がもたらされます。
3,落ち着く時間を今の倍以上に増やす
癒されることや、好きなことをする時間を増やします。
テレビやスマホなど情報が増えるもの以上に、思考が落ち着く自然を見たり、運動したり、釣りしたり、癒しの時間を取り入れると自分を認められる時間が増えます。
この時間を現状の倍以上と決めて行動します。なあなあに時間を費やすのは厳禁。必ず落ち着く時間を味わうと決めてから行動することが重要です。
4,呼吸を意識する
最後は瞑想やマインドフルネスのことです。慣れない場合には、シンプルに吸って吐いての呼吸を意識する時間を設けると、怒りやカッとなる状態をなくす方法となります。
呼吸の自覚にて自己理解が深まり、自分を自分で認識する状態にでき、さらに思考過多にてルール縛りが多くなった時に休息を与え、自らに翻弄されなくなります。
私は瞑想が日課ということもあり、怒りを直す際にはとても効果的でした。
以上が、すぐ怒る、カッとなるのを直す方法の余談でした。
※怒らない人になる話は、【怒り禁欲】怒らないのはなぜ?を知る│怒らない人になる方法と一歩目 をご覧ください。

すぐ怒る、カッとなるのを直したい まとめ
怒りは自己の憤りや反発を最大限に表現する状態です。
怒りに目的を持つ場合には、狙いや意図をはっきり表し、反発を表す際には合図として重要なことを伝えます。
怒りとは愛の裏側、恐怖のあらがいであり、愛に反発することで表れます。
する怒り、カッとなる場合、愛とは自尊の心を意味します。
心身のどこかに潜む自尊がうずくように、「ここから出せー」ともだえるように。状況は人それぞれですが、イメージとしてはこのような感じかなと。
自らの真意であり心の声は、自らが自らに対して違和感や抵抗を感じると常に声を出して教えてくれます。
自分の中に居るもう一人の自分がカッとさせてきます。その際は罪悪感や自己否定にはせず、自らをより知るように把握する時間に応用されてみてください。
そんな時間が増えることで物事は常に一つずつ整っていき、怒りとの向き合い方が一変していくことと思います。
何か一つでも思い当たることがあれば、一つの考え方としてご活用されれば幸いです。
ぜひご自身の心、自尊を守り続けてきた様や人間性を大切にされてください。自尊のある人に重要なことは気づきです。
自分の中のどこかにある答えに気づく内容となることを祈ります。
それでは、すぐに怒る、カッとなるのを直すためのお話を終了します。
最後までありがとうございました。
カッとしたらハッとしてパッと手を広げる。自覚を増やす癖も作ってみると役立ちますよ。
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