心理と特徴

【軸は繋がっている】他人軸と自分軸の特徴│違いに潜む本質

「私は舞台でトップを張った女優。自分軸を持って人生を生きてきたわ」

典型的な他人軸の例となります。

他人軸とは他に流されて他人優先する人が当てはまりますが、真逆の生き方をしていても実際には他人軸だったりします。

一体他人軸とはどんなさまなのでしょうか?

ここでは、他人軸と自分軸を明確にするための、両者の特徴と違いを見ていかれてください。

  • 他人軸のタイプとは?
  • 他人軸と自分軸のある人、それぞれの特徴とは?
  • 両者の違いに潜む大切な意味とは?

これらを紐解き、「他人軸と自分軸は繋がっているんだ」と知っていただく内容となっております。

言葉は独り歩きからマラソンを始め、どこ行く風か。

軸の建付け工事のポイントは明確に他人軸の重要性となりますので、言葉の姿・形を捉える一つの考え方となれば幸いです。

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他人軸と自分軸の特徴

他人軸のタイプ

軸が他人か自分かによって、日常生活での在り方から考え方、生き方や立ち居振る舞いまで、あらゆる行動が変わってきます。

他人軸は、軸を他人に置いて自らの在り方を定める状態。ブレないための自己ルールが自分になく、他人にあることを意味します。

他人を見ながら、「私ってこういう人間だよね、私はこうするべきかな、私はこう生きた方がいいよね」と自分の在り方を見繕い、生活していきます。

「自分がないのかな?」と思えるかもしれませんが、自分がないとは別のお話になるのが“軸”。

感情や感覚などの感受機能がある時点で、自分がないとは認識できないため、自分がないと思い込むか、自分があると思い込む、極端な違いとなるのが他人軸です。

タイプが分かれます。

他人軸のタイプ
  1. 自分がないと思い込む(自分を認めない)
    …他人軸の自覚有
  2. 自分があると強く思い込む(自意識過剰)
    …他人軸の自覚無

タイプによって他人軸の自覚有無が分かれ、①はしたくないけれども自覚している、②は全く自覚がない状態です。

自覚有無によって他人軸の在り方は極端に変わりますので、それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

他人軸(自覚有)の特徴10選

1,流されやすい

自分の意見がない特徴です。

他からの影響を受けやすく、意見がコロコロ変わります。みんなが右向けば右、左向けば左、いい話があれば乗り、悪い話でも能弁垂れの口達者に説得されれば乗ってしまいます。

 

2,お調子者

物事を深く考えず、小手先の利益に目がくらみやすい特徴です。

図に乗りやすく、良いことがあれば豪勢に大判振舞い、買い物をたくさんしてドレスアップ、カッコつけてぬか喜びします。

人に好かれやすい気さくな一面にもなり、トラブルメーカーにもなる特徴です。

 

3,嘘をついて罪悪感を感じる

矛盾の中で生きている特徴です。

目的があるから嘘をつくにもかかわらず、実際に行為に及んだ後に後ろめたい気持ちになります。

常に行為の後であるため、嘘を抑止せずにつき続けますが、自分の中で行為との反発があり、自己欺瞞(ぎまん)に悩まされるジレンマ心理を抱えます。

 

4,人のせいにする

責任所在は自分ではなく他になる特徴です。

自ら責任を負わず、他に負わせるのが典型的な他人軸。人を責め立て、自らの責任を逃れようと主張する人もいます。

 

5,強がりのプライド

見栄や強がりがあり、自らに不利益が被る場合には嘘や誤魔化しを多用します。

執着や承認欲求にも繋がり、他によって自分を見出す認識が構築しています。

 

6,人を見下し、見上げる

人を尊重できない特徴です。

尊重している振りになり、肩書きを重んじて世間的に上・勝・高と判断された人に対して、極端にこびへつらいます。

下・負・低と判断された人に対しては見下しますが、それが世間的に自己利益にならない場合は見下していない振りをします。

 

7,周りをよく見ている

自分がどう思われるか、他からの評価・判断を気にかけ、他がとにかく気になる特徴です。

他に興味がある訳ではなく、他から見える自分が気になるため、自分に関連する事柄への認識に長けており、周囲を気にしてよく見ています。

 

8,すぐ謝る、すぐ聞く、すぐ答えを欲する

自分で考えない特徴です。

形としての在り方や結果を気にかけ、適合しているかどうか(使えるかどうか)に着目して行為するため、謝る意味を知らずに謝り、感謝の意味を知らずに感謝します。

わからないことは直ぐに答えを求め、他に執着するようにすがり求めるさまが特徴的です。

 

9,自分の利益しか優先できない

顕著に表れる特徴が、心に余裕がないさまです。

少しでも余裕があれば世間一般常識に則って、自分の利益を優先していると思われないように優先しますが、他人軸の自覚が有る人は余裕がないために明らかに自己優先しているさまがわかります。

例えば、他人優先で我慢して周りに合わせていても、実際には嫌われたくないなど、自分が恐怖心を味わわないためである目的が露呈している、そんなイメージです。

 

10,手のひらをコロッと返す

周囲に信頼・信用されない特徴です。

周囲が信頼してくれないのではなく、したくてもできない信用ならない在り方が日常的に露呈します。

常に他の人・ルール・情報・価値観・常識に合わせるさまは、ルールが変わればあらゆる思考も価値観も観念も変わる表現となり、周り次第で関係性も関わり方も変わる安心ならない印象を与えます。

以上が、他人軸(自覚有)の人の特徴でした。

 

他人軸(自覚無)の特徴9選

次は自覚が無い場合です。

1,自意識過剰

自惚れた特徴です。

自分のことを理解できておらず、周りが見ていない認識力の低さ、自己主張に特化した凸一辺倒を表します。

 

2,思い込みの世界にいる

周りが見えていないとは一切思わず、むしろ周りが見えていると思い込みます。

自己世界の空想や思い込みが絶対的な主体となっており、自分のことを自分軸があると思い込みます。

あらゆる自己主観や自己世界を基に物事を捉えるため、「自分にとって=現実である」という認識から離れられない特徴です。

 

3,自己正当化

自分は正しいと思いたい自己防衛が発達している特徴です。

現実を捉える以上に、自らが嫌で怖くて危険ではないと思える状態を優先します。

恐怖心と向き合えない、覚悟と勇気と意志がない意味でもあります。

 

4,独自性欲求、自己顕示欲が強い

「自分」という存在を他に対して披露し、他からの評価や判断を求める基本スタンスです。

自らのことは絶対的であると思い込み、他に自己主張する欲がとても強い特徴です。

 

5,支配欲、特別感が強い

「自分は特別な存在であり、他とは違う」と思いたい欲が強い特徴です。

自分を過剰なほど中心に捉える強固なルールを作り、常に自らではなく他を捉えることで自分が中心だと認識する結果、支配欲が激化して周りを巻き込んでコントロールしようとします。

ただ会話するだけでも、誰かに話しかけずに独り言のように話しながら、誰も聞いていないと憤るイメージです。

 

6,平気で嘘をつく

自覚が無い他人軸の典型的な特徴です。

「嘘はバレていない」と思い込みたい世界を優先して認識します。

物事の誤魔化しがとにかく多く、自己都合で捉えられない出来事はまるでなかったかのようにするか、極端に逃げて記憶から抹消します。

 

7,人を責め立てる

自分に都合の悪い不利益が起きると、他人を責めまくり、責任を持たずに負わせます。

自分に非があるとわかれば怒りか泣くことで逃避を図る、そんな事実と向き合わない特徴的なさまもあります。

 

8,謝らない、許さない

相手に非があると押し付け続けることで、自らの存在確証や意義を得られる価値を見出すため、謝らず許しません。

特に嫌なことをされた場合には何がなんでも許さず、許してしまっては自分に不都合が起きる危惧と強迫観念を作り、過去のトラウマや傷から抜けたいのに抜けたくない矛盾を作る人もいます。

 

9,自分の利益が絶対的

まるで信念のように己の利益が最優先事項です。

誤魔化し癖があるために、そんな傲慢を自覚しないように自らを誤魔化しますが、周囲には明確に露呈します。

例えば、常に自宅で主婦(主夫)をし続けることに嫌気がさした時、家族に対して、「新しい新天地に行けばみんなにとって良いんだよ」と、まるであなたのためなんだよと嘘をつき、自己利益を得られるように他を巻き込み、自己利益優先を自覚しないイメージです。

以上が、他人軸(自覚無)の人の特徴でした。

※他人軸の心理は、「自分が正しい」と思っている人の心理と対処法│人間は誰しも思い込みたい をどうぞ。

 

自分軸のある人の特徴10選

次は自分軸のある人の特徴をご覧ください。

1,自分の考えが明確

意思を持って物事を自分なりに考える特徴です。

自分の頭の使い方を知っている意味でもあります。

 

2,意見がコロコロ変わる

他人軸にもある特徴ですが、意味が大きく異なります。

自分軸があると同じシチュエーションでは意見が変わりませんが、状況や状態(場所や関わる人など)が変わるとこれまでの意見はコロッと変わります。

柔軟な思考とその場に合わせた価値観を作る特徴です。

 

3,自己理解が深い

ここで言う自己理解とは、自己認識に対する理解度の高さを意味します。

自らが何を感じ、何を想い、何を考え、どう判断して、どう評価しているかの自覚ができており、自らが自らとよく向き合えています。

 

4,メタ認知が高い

自らの客観視が上手で、認識力と勇気がある特徴です。

向き合いたくない恐怖心に対しても向き合い、客観的に自分を第三者のように捉えられ、メタ認知が高ければ高いほど自分軸と他人軸でバランスを上手に図ります。

 

5,周りが気にならない

自分が絶対的に主体でありながら、周りをしっかり捉える認識があることで、他からの評価・判断を気にして自らを変える必要がなくなります。

他によって自らを見出しておらず、自らが自らの存在意義や価値を理解できている特徴です。

 

6,等価性を理解している

人と人、自分と他の関わりでは、常に与え貰いの繰り返しが起きていることを知っている特徴です。

与えれば貰い、貰えばお返しする意識があり、一方的に貰うだけ、一方的に与えるだけの概念がなく、平等に等価性を認識して自らの意見や在り方を作ります。

 

7,感情や欲求に素直

ボランティアは、自分がしたいからするタイプです。

「相手のため、正義のため」ではなく自分のためであり、相手が喜ぶと自分が嬉しいなど、人それぞれに感情と欲求と向き合った上で行為し、心の在り方を無視しません。

 

8,妥協しない

諦めはしますが妥協はしません。

やると決めてもやらないことは多々ありますが、やると決めて行動に移した場合には、成功か失敗か形がどうであれ結果が出るまでやり遂げます。

突き進んだら一切の妥協なしです。

 

9,自分受容、自己肯定

自らを受け入れたり、認めたり、自分に対しての拒否がない(または少ない)特徴です。

自信や自尊にも繋がり、自らを信じて敬います。

軸を持つ大前提の「自分」がはっきりしている人です。

 

10,他人軸だった過去がある

自分軸がある人は他人軸を持って生きてきた経験と過去があります。

自分軸がないと他人軸が無自覚で作られてしまうと理解しており、一歩一歩自分軸を育むプロセスを踏んでいます。

他人軸の大切さをしっかり知っている特徴となり、他人軸と共にバランスを図って自分軸を構築します。

以上が、自分軸がある人の特徴でした。

※自分がなさそうである人の特徴は、影響されやすい人は自分がない?│実は自分だらけの心理と特徴 をどうぞ。

 

他人軸と自分軸の違い

他人軸と自分軸の違いにある大切な意味

三部に分かれた特徴を見ていただきました。

特徴一覧にてお伝えしたいのは、他人軸が悪い、自分軸が良いではなく、他人軸から自分軸を育んでいく流れがあることです。

誰しも他人軸として成育していくのが、今の社会の在り方だと考えられます。

常に他の影響があり、教育、躾、洗脳、ルール、固定観念、文化、慣習、常識、観念とあらゆる情報を脳内に埋め込めるように暗記させ、自らの在り方を定めます。

ご飯茶碗は手に持って、箸で食べる。

日常的な一つ一つの事柄を他によって構築し、他人軸を持って生きていくのはおそらく自然です。

知らぬ間に他人軸を作る日々を過ごしますが、人によって少しずつ自分のことを自分自身で捉える目線や思考を持ち、自分軸を作るプロセスへ入って育み始めます。

他人軸と自分軸は成長段階の違いでしかないと考えます。

このことから、他人軸は自分軸のために欠かせない意味が見出されます

 

初めに他人軸を作り育む日本社会

「誰しも初めは自分軸も他人軸もなかった」と考えてみてください。

私達の住む環境では、初めに他人軸を作るのが自然な流れ。

と言っても、自分があるかないかではありません。誰しも自分がありながら、バブバブーと言っている時に他人からの影響を受け続け、他人軸を初めに作りまくります

あらゆる他からの情報をインプット・暗記して、「歩く時は右手と左手を一緒に前に出しちゃダメだよぉ」と言われ、「はい、空は飛べないから、きんとーんとかなんとか叫ばないでねぇ」と言われ、他人軸がモリモリ作られます。

自分軸がないので自ら作っている自覚はなく、無自覚の内に作っていきます。

「キョンシーみたいに歩きたい」と思っても、それも既に他人軸という、何から何まで他人軸時代です。

ここから人それぞれに違いはありますが、徐々に自分軸に育みをシフトしていきます。

 

他人軸から自分軸へシフトする

他人軸がどんどん増えていくと起きるのが、「自己喪失」です。

気づいたら自分がいない、どこにもいない、私は誰、私は何、自分って何?キョロキョロ

ここで選択肢が表れます。

  1. 現実に目を向ける
  2. 空想の自己世界にこもる
  3. 他人に作られた自分として違和感なく生きる

現実に目を向ける場合、自らを直視して向き合おうと、覚悟と勇気を持って他人軸を自覚しようと頑張ります。

しかし、それが怖い、嫌でやりたくない、できない、する必要がない、などと決める場合、現実以外の自分のみが捉える人生を主張します。
※人それぞれに過去の環境、記憶、傷、トラウマ、他人軸の植え付けられ方、自意識、心理が関わります

自分のことを自分自身の目線で捉えるか否かの違いが発生し、他人軸の自覚有無が分かれます。

  • 他人軸の自覚有…自分を捉えたくないけど捉えている
  • 他人軸の自覚無…自分を捉えられていない

自覚が有る場合には、行動と努力次第で自分軸を作る段階に入れます

自覚が無い場合には、自分軸と最も遠い所で留まる選択をし続け、自分軸を作る段階に入れなくなり、他人軸で留まるか自分軸へ向かうかの違いがここで顕著になります。

 

他人軸と自分軸は繋がっている

全ては選択です。

当然ですが学ばない人に成長はなく、学ぶ人には成長があり、人それぞれに成長の必要有無も、いつ始めるかも違います。

誰しも他人軸を量産する時代を過ごし、いつどこでどんなきっかけで自分軸にシフトしていくかの選択の時があります。

「自分には軸がない、意見がない、価値観がない」と気づき、覚悟と勇気を持って向き合い、次のステージへ入ります。

この時、「自分の軸がない」と思えれば思えるほど、それは思い込みではなく事実として捉えられれば捉えられるほど、他人軸をたくさん作った意味です。

他人軸を作れば作るほど、自分軸を作る材料になります。

私達は誰しも一人で存在していません。

自分軸を作る際には自分一人で作ることは到底できず、多かれ少なかれ他からの情報や影響を要し、自分なりにブレない軸を作ります。

他人軸は自分軸を作る原材料。大前提となる欠かせない段階であり、二つは繋がって一つになっていきます。

「賢者は歴史から学ぶ」

人間の成長段階を表す本質的な意味が、他人軸と自分軸の違い(プロセス)にはあります。

※自分軸の作り方は、【自分軸がわからない時の作り方】言葉に翻弄されないためのメソッド をご覧ください。

 

他人軸と自分軸の特徴と違い まとめ

それぞれに意味があり、必要性があります。

他人軸を作れば作るほど自分と向き合い難くなりますが、いざ自分軸を作ろうとすれば、それだけたくさんの材料で溢れています。

他人軸なく自分軸を作る場合、他人なくして自分のブレない軸を作る意味ですので、無人島やジャングルでひとりぼっちにならないとできません。

他人との共存環境で行うと、必ず主張という形で自らの存在をグリグリ押し付ける必要があり、それを誰に押し付けるか確認すると、明確に自分軸ではないことがわかります。

他人軸を作った後に自分軸を作る順番。少しずつ自他のバランスを図りながら作るブレない軸。

自分軸には他人軸が必須です。

他に協力して作ってもらい、気づいて自ら作る努力をし、作る過程で他の大切さがわかり、自他を含めて自分なんだと知る。

人間の奥深さ、終わらない深淵は常に絶望と希望のフルポテ状態です。

歴史があるから新しいものが創れます。

過去があるから未来が存在できます。

大いに他人軸を大切にしましょう。社会順応し、他者と調和し、平和を作る基盤を学べます。

一歩一歩の我慢や抑圧を受け続けた努力があるから、調子に乗らずに自他のために生きられます。

残りは他人軸を自覚し、いかに自分軸を作るステージに入るか。

勇気と覚悟は常に自分次第。逃げても選択、誤魔化しても選択。

進める時に進みましょう。

それはいつでしょうか?

本人が最も知っている答えと共に終焉です。

軸の意味を知る一助となれば幸いです。

それでは、他人軸と自分軸の特徴と違いのお話を終了します。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

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POSTED COMMENT

  1. すず より:

    私は昔から自分軸だったとおもいます。
    判断材料は常に自分でしかなく、故に周りと衝突することも多かったように思います。皆が皆他人軸スタートというのがあんまりしっくりきません。
    あと、他人軸にも良いところかあるはずなのに、それをかかないというのもおかしな感じがします。

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