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【いい人をやめた結果】難しいけどやめる方法とコツがある

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優しすぎる、気を使いすぎる、頑張りすぎる、真面目ないい人。

これまで頑張って蓄積してきた防衛システムは、コンクリートを何重にもしたように強固。

今直ぐにやめられるものではありません。

私自身、いい人を演じながら精神を形骸化する葛藤に悩み続け、やめようとすれば極端に攻撃的になってしまい、初対面であればあるほど取り繕いを手放せませんでした。

それは海外へ行き、環境を大きく変えても無理でした。

しかし、ニュージーランドにいたある日、キノピオ化した私は気づきました。

「あ、いい人はもっといい人になればいいんだ!」

ここでは、少しばかしですが私の理解しているコツと方法をお伝えします。

  • いい人をやめたいのにやめられない

私がいい人をやめた体験談と共に、詳細に入りましょう。

なかなかやめられない「いい人」

いい人をやめるのはとにかく難しい

世の中は上下区分けの差別社会であり、弱肉強食とヒエラルキーの合作。

いい人としての振舞い、あまり報われる環境ではなさそうです。

断れない、執着される、愚痴られる、頑張りすぎる、我慢しすぎる、切り分けできない、見捨てられない。

利用され、ストレスを溜め、エネルギーを取られ、仮面を被り過ぎて自分がわからなくなる。

体裁を気にし、否定されるのを怖れ、周りの目が気になり、常識に従った在り方を貫き、迷惑をかけず、気を使い、痛みに同情し、悩みに共感し、相談に乗らされ、アンパンマンのように肉片を食べられる。

なんてことでしょう。

いい人をやめたくなります。

やめるために頑張る結果、逆に攻撃的になったり、すさまじく批判的になったり、上手くいきません。

いい人をやめるのは、頑張ることや努力、そして我慢をやめるように難しいです。

難しい理由は、自己防衛として自分のためになっているからだと考えられます。

自らを護る術として構築してきた防衛技術、いい人をやめれば心を護れず、精神が不安定になり、自己保持できるかわからない不安と恐怖が襲います。

突然洋服を脱いで、裸で街中を歩くようなものかもしれません。

 

いい人になることで自分を護っている

心を傷つけられないように、損害を被らないように、恐怖心を感じないように。

他を信用できない心を開きたくない理由があるからこそ防衛意識を高めてきたと思います。

心理学では、損害回避傾向や、基本的不信感と言われます。
※人によっては回避依存症

生まれながらの性質である人もいれば、幼児期に不信感が強まった人もおり、生存戦略として自己防衛能力を高めて、我慢強く耐え忍び、生きるために知性を使い、工夫をこらしてきました。

不安や恐怖、嫌なことや認めたくないことなどの損害を嫌がれば嫌がるほど、

周囲に心を開けず、信用できない、したくないと思えば思うほど、

生きるためにいい人になり、他者に利益を与え、物事を荒立てず、社会に則り、ルールに縛られ、自らを犠牲にしてでも心や精神を護ります。

いい人とは他に頼らず、自分の力で自分を護る生存戦略であり、長年築き上げてきた自己防衛機能であり、防衛システムの形です。

こんなに重要なものはないかもしれません。

 

いい人をやめるとは、自己防衛をやめることではない

人見知りに見えないけれども実際には人見知りであるように、心を開いていないけれども開いているように演じられるのが、いい人の特徴です。

実際に心優しく、他者に同情したり、助ける人もおり、いい人であることは他者との調和、協調に欠かせないと思います。

しかし、一方的に利益を与える優しさによって、自らを痛め、我慢が増え、利用されるリスクがあります。

この状態になってもいい人を貫くことは、我慢できてしまう強さも要因となり、嫌なことでも許容できてしまうがために起きます。

我慢によって自己表現を抑え、内部で情報処理し続けたことによる脳内整理の巧み、回転の速さ、知性の発達が起きます。

さらに、自己防衛を徹底してきた長年のホメオスタシス(生体恒常性)があり、現状のまま維持しようとする脳機能が発達していると考えられます。

知性による対処や問題解決能力に長けていながら、不信感や損害回避傾向も重要視することで、不変を貫いても自己納得する思考の使い方ができます。

嫌なことがあっても、認めたくないことがあっても、「これでいいんだ、こっちの方がよかった」と思えるので、現実との向き合いをせずとも回避し続けられます。

嘘、誤魔化しです。

自らを護るために嘘や誤魔化しを使うのは、恐怖心を味わわないために知性を使う意味です。

自己防衛と生存戦略の道具となる知性

とにかく大切なものであり、長年無意識に育んできた自分そのものであり、何よりも肯定したい才能と能力です。

いい人をやめるとは、これまで育んだ知性を捨て、自己防衛をやめることではありません。

知性や自己防衛をやめることは自らのこれまでの否定になり、無理矢理すると泡を吹きかねません。

※私は泡吹いて失神しました。

嘘や誤魔化しを自己防衛のために活用する以上、いい人をやめることは自らをロープで動けないように縛りつけ、無理矢理目をひん剥いて恐怖心を凝視させる行為と同じ。

この方法は、いい人をやめたくてもやめられません。

 

いい人をやめた結果

実際にはどのようにアプローチするか、具体的な内容に入りましょう。

いい人をやめるためのポイント

着目すべき点が4つあると考えます。

いい人をやめるための着目点
  1. 利益を与える利用価値の高さ
  2. 許容できる我慢強さ
  3. 不変を納得させる知性
  4. 損害回避(または不信感)

他者に利用されるほど価値を与えられる力、我慢強さ、知性、損害回避の4つは、ある一つの大きな能力に集約され、いい人をやめる際に欠かせないポイントになります。

他者認識力です。
※超重要キーワードになるので字を大きくしました

他者認識力とは、自分や他を自分の外側から把握する能力。

自分が周囲からどう思われているか把握する能力。自分の周囲を把握することであり、他者の立場や状況や気持ちを汲み取る力。

この能力を最大限活かすことに、いい人をやめる仕組みがあります。

※認識力の詳細は、【決定的に違う認識力】気がつく人と気がつかない人の特徴と能力 をご参照ください。

 

いい人をやめる方法

方法は、能力を活かしてもっといい人になることで、現状のいい人である不利益をなくします。

他者のことを見る、感じる、知る、考える、評価する、または外側から自分のことを見る、感じる、考える、評価するなどの認識を、これまでは損害回避(嫌なことをなくす、認めたくないことを起こさない、不安にならない、恐怖を感じないため)に使用していたと思います。

この力を、相手を活かすために使います

わかりやすくなればと思いますので、具体的に私がいい人をやめる際のヒントとなった体験談をご覧に入れます。

 

いい人をやめるコツを知った体験談

私がニュージーランドにいた時のことです。

当時、キウイフルーツのファームで働いており、収穫の時期がやってきました。

この時期、ニュージーランド近辺を初め、さまざまな国々からキウイフルーツを採りたい猛者たちが集います。

トンガ、フィジー、バヌアツなど、近隣諸国の人々はこの時期だけ一気に稼ぎ、一年の残り九ヶ月ほどは仕事せずに自由に暮らします。

丘に広がる緑の草原とキウイフルーツ。

身長ほどの高さの囲いからぶら下がる実は、遠く見えない距離まで続きます。

これをカンガルーバッグ(肩からぶら下げてお腹前方に抱える)にひたすら収穫し、トラクターに積まれた大きな木箱(ビン)に入れ続けます。

速く、多く、正確に、綺麗に、絶対に傷をつけてはなりません。

仕事が遅ければ一日でクビになる厳しい環境。猛者たちはとにかく速く、みんな負けず嫌いなのでレースになります。

5~10人でチームを作り、チーム内で歩合制の給料を分かち合うため、誰もがキウイフルーツをお金として凝視しながら、眼球血走ります。

ある時から、当時大嫌いだったインド人達と私はチーム編成することになります。

[インド人5~10人:私]

嫌いでもいい人を演じ、私の車でファームまで送迎します。

遅刻されても、ガソリン代を払われなくても、「はは、明日には持ってきてね」と耐えながら笑顔を振りまきます。

私は彼らに嫌悪を抱いていましたが、お決まりのいい人演舞によってある程度は親しまれていました。

そんな状況で毎日朝から夕方まで一緒に彼らと働くことになった私は、とにかく雑念をなくして仕事に集中しようと、これまで以上に猛烈な速さで腕の上下高速ピストンを繰り返し、もはやキウイフルーツ採りのロボット化を果たしました。

そんな日々を繰り広げていたある日、いい人をやめるきっかけがやってきました。

※自己犠牲をやめる方法は、【自己犠牲をやめる見極め】嫌なのに断れない原因を知った体験談 をご覧ください。

 

他者認識力を発揮すると見える世界

上下運動を繰り返す腕は、事前にどこを採るか見ている脳によってあらゆる角度、高さ、位置のキウイを滑らかに採り続け、一瞬も止まることがありません。

ほとんど休憩しない私でしたがみんなが忙しなく仕事している最中に、「ごめん、ちょっと休憩させて」と伝え、傍らでチョンと座りながらみんなの仕事風景を見ている時がありました。

ここではっきりとあることがわかりました

みんながありありと見える

一人一人の特性、誰が何が得意で、どんな能力があり、どんな仕事の仕方をしているか、そしてどう活きるか。

採りながらも逐一周囲を把握する人、ペチャクチャ喋っている人、言われたらイラっとする人、従うと速度が速くなる人、形だけで怠けている人。

いろいろな人がおり、それぞれに適性がある。

しかし気にしておらず、自らが周囲からどう見られ、どう思われるかにフォーカスしてスルーしていました。

これを自覚してから、「私はこれまで自分を護るためにしかこの力(他者認識力)を使っていなかった」と気づきました。

そして、軽くお願い程度に言ってみました。

「あなたの背は活かせるから、右側のラインで採ってもらっていい?」

「ディープはよく周りが見えているから、みんなの後ろで採り残しをチェックしながら前進してもらえるかな?」

「カマルは採るのが速いから、私と競争しよう!」

初めは指示されるようで嫌がる人もいましたが、相手の利点を伝えながら、「こうするともっと速くなる、お金も入るし、他の人にはない能力だから」と相手のためにお願いすると、みんなやってくれました。

すると、私達はチームとして瞬く間に力を上げ、質・量・速度にてあらゆるファーム新記録を出し続けることとなりました。

みんな誇らしく、給料も高まり、ファームのオーナーも喜び、次から次へと仕事が入り、能力も高まり続けました。

 

いい人の使い方を変えると、いい人のデメリットがなくなる

いい人をやめるための考え方は、「いい人として育んできた能力を他者のために活かす」

他者認識力とはリーダー特性であり、物事を外側から捉える俯瞰性と言えるかもしれません。

私達人間は自分のために生きているので、物事の捉え方は自分を中心に内部から見るのが一般的であり、俯瞰性とは真逆です。

いい人は自己内部ではなく、「自分はどう思われるか、見られるか」の外側であるため、自分中心から離れた認識の広さが特徴です。

他者自身も知らない利点を伝え、本質的な利益を与え、必要に応じてチームを動かしたり、集団としての利益を高められます。

特に欠かせないのが、その場その時に合わせたその人の特性や利点を見抜いて伝えること。

これが相手のためになれば感謝されます。

利用された時の「あざーす」ではなく、本当の意味で感謝された時、いい人はグレードアップします。

私の場合、これまでは優しくすれば利用されるのが多かったですが、瞬く間に利用されなくなりました。

インド人達の態度が変わり、ガソリン代を払わない人がいれば、他の人達が強制的に払わせるなど、私が困らないように手助けしてくれます。

我慢する場面がなくなり、疲れやストレスがなくなります。

他者を活かせると自分が個人的に頑張るのではなく、全体を把握する優先度が高まり、「キウイ採るより全体の指示をして」と言われるようになります。

これまでは頑張ることをやめられなかったとしても、自然とやめられます。

いい人をやめる方法は、他者認識力を本領発揮し、感謝されるくらい相手自身も知らない利点を優しく伝えることです。

 

いい人をやめる方法とコツ まとめ

方法は、相手が知らないことを如何に知り、相手の利益にするか。

いい人は根本的に他に喜んでもらう、感謝してもらう能力があります。

他者認識力を使いましょう。

自分を護るために利益を与えることは大切ですが、受動的優しさであるために相手は与えられていると気づきにくく、「あ、なんかラッキー」くらいになりがちです。

誰しもが他者を認識できるわけではありません。

それならば、確実に気づいてもらう方法が、「本人も知らない利点を知ってもらう」

相手が嫌がることではなく、喜ぶ何か、性格や行動、習慣や能力、パーソナリティやアイデンティティ。

汚点を利点に変えられたら、もう100点満点。

何かしら相手が嬉しくなる事実は、確実な利益となり、感謝に繋がります。

自己防衛を高める防壁と防衛システムはとにかく価値です。

自ら築き上げたものは大いに肯定し、大いに活用しましょう。

この結果は都合のいい人ではなく、他者の喜びが自分の喜びになるいい人。

そんな素敵な人になれる方、いい人を上手に活用するご参考になれば幸いです。

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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