何かと忙しい社会環境では、心の余裕を奪い去る闇のドアが開くとか開かないとか…。
心に余裕がない状態は、許容オーバーを表す自己表現。許容オーバーは能力が低いのではなく、許容を小さくしてしまうこと。
そこに、心に余裕がない原因が潜み、自己表現として憤りのイライラ、焦り、落ち着かない、不安、苦痛、自己否定を作ります。
心の余裕の意味を紐解くことで、心の余裕とイライラの関係性が見え、余裕のなさによるイライラの正体がわかります。
ここでは、“心の余裕”と“イライラ”に焦点を当てて、心に余裕がないことでイライラする原因と改善方法をお伝えします。
余裕を持つための考え方と生き方を知ることで、ご自身に合ったひと工夫が生まれることを願います。
Contents
心に余裕がない原因

心に余裕がないとは?
心の余裕がないとは隙間がなく、圧迫されている状態。まるで自分ではない何かが現れます。
何かとは、“追われている自分”。
支配、強制、義務に追われることで、行為をするのではなく、させられます。
心に余裕がないと、行為をさせられている自分になります。
気付かぬ内に自分が入れ替わり、まるで義務を課せられているように物事に取り組みます。
すると、嫌々になります。
ノルマ過多、デスクに山積みの仕事を今日中に何とか片付けなければならないような、義務感、強制感、圧迫感、やらなければならない、出来ないとは言わせない。
いつの間にか追われる立場、完全アウェイになっています。
この時に起きていることは、飲み込まれることです。
何に飲み込まれるのでしょうか?
自分にです。
心に余裕がないとは、自分自身に飲み込まれて支配されることでの、させられている状態です。
心に余裕がなくなる理由
どうして自らを支配して縛りつけるのか、おかしいとわかっていても止められないものです。
そこには、余裕がなくなる理由として外的な影響があります。
- 子育てに追われて自分の時間がない
- 仕事で家族を養わなければならない
- やらなければならないと決まっているので断れない
- 休暇を取りたいのに別の人に育児休暇を取られてやむなし
- 経済的負担が多く、常にお金のことを考えなければならない
- 仕事だけでなく家事も世話も、役所に行って、学校行事もある、保険の手続き、もう誰かやって
そんな時に好き勝手している人がいたら、「三発ぐらいぶっ飛ばしてもいいよね」と思っちゃうもんです、自然に。
さまざまに自分以外の外的な関わり、影響、環境との兼ね合いがあり、余裕のない日々の積み重ねは心の隙間を少しずつなくしていき、ストレスを増やし、命を削り、時間の浪費を起こします。
ここで見逃せないことは、余裕がいきなりドーンとなくなるのではない場合、時間経過と共に徐々になくなっていく過程があったことです。
余裕がなくなっていく過程を見ていました。
見ていたと言っても、余裕がなくなることを止められるのかは別問題です。ここでお伝えしたいのは、余裕がなくなっていく一連を認識していることに、“心の余裕がなくなる理由”が潜みます。
それが、外的な要因+自分の在り方にて作られる、心に余裕がなくなる心理です。
心に余裕がなくなる心理
理由を作る心理から、心に余裕がなくなる人間性が見られます。
それは、我慢、気を使う、納得していないのに納得した振りをする、嘘をつく、自分を甘やかさない、ルール順守の生真面目、見栄、馬鹿にされたくない意地、固執、頑固です。
人それぞれに表れる行為が変わりますが、共通していることが一つあります。
自分を許さないことです。
自分を許さない心理があることで、心に余裕がない理由を作ります。
何を許さないのか?
これは人それぞれですが、特に楽しんでふざけることを許しません。言い方を変えると、自らを解放させて空に羽ばたくことを許しません。鳥かごは断固閉。
責任感、義務感、ルール順守。
「お前の母ちゃんでーべそ、お前のケツはクッソだーらけ」なんて絶対言いません。
「おい、殺すぞ」となんかリアルで怖い。
おふざけへの距離を取り、解放を止めない心理として許さない認識があり、心に余裕がない状態を表す“自らの支配”を作ります。
心に余裕がない原因
これまでの内容は理由についてでしたが、根底の理解となる心に理由がなくなる訳が“原因”としてあります。
支配する原因には、幼少期の記憶の滞留、欲求に対する気質と不納得、自分の在り方を構築する価値観の育み、トラウマや心の傷などが考えられます。
ですが、支配を無意識にしてしまう社会的な要因もあるため、自らを支配する気がないのにしてしまう環境に生きている私達人間の置かれている状態も関与すると、別の原因が表れます。
心に余裕がない現実的な原因となるのが、一つのことに集中できないことが考えられます。
フォーカスが分散することで一つの行為に集中できず、自らの能力を下げるように許容を小さくします。
すると、能力退化の如く認識幅が狭まり、集中力が散漫して目の前のことに焦点が合わず、許容を超えて追われる状態、そして支配によるさせられる状態となり、心に余裕がなくなります。
情報過多、思考過多、認識希薄、集中力減退、潜在能力の使用がなくなり、能力衰退。
そして、集中散漫によってさらにこのような在り方が起きます。
- 過去の自分や他者と比較することが多くなる
- 自分の思い通りにできない苛立ち
- 環境に揺さぶられて意志がなくなる
- 同時並行で物事を認識する癖がつく
- 何にフォーカスして理解しているかわからなくなる
イライラ、憤りに焦り、不安や恐怖に飲み込まれることが起きます。
心に余裕がない原因は、一つのことに集中できないから。
※このことに着目して、イライラとの関係性、そして改善方法をお伝えすることが、この内容の主旨です
※心に余裕がないと起きる自分の見失いは、本当の自分がわからない時のより大切な話│一つの彷徨いは無限への始まり をご覧ください。
心に余裕がないとイライラする
心の余裕とイライラの関係性
そもそも心の余裕とは何か、わかりにくいと思います。
余裕やゆとりがないことで起きるネガティブサイドが目立つと、心の余裕の意味がわかりずらくなる可能性がありますが、心の余裕とは格闘ゲームにあるゲージにストレスや我慢の許容を当てはめたものではありません。
心の余裕とは、自分の認識幅=理解度です。
あくまで私の理解ですので人それぞれに解釈していただければと思いますが、自分の認識幅によって顕在意識や潜在意識の理解領域が変わり、創造性や集中力、さらにはスピリチュアルや霊的な認識も人によっては加わります。
自分を知る領域が変わることで、能力が引き出されたり衰退したりが起き、能力や理解をもたらす許容も変わります。
心の余裕があるとは、自分を知っていることで物事の認識が広く深く、周りが見えることで他者を敬え、能力や懐としての許容が広いことです。
心の余裕がない=自分の認識幅が一時的に狭くなっている
この心の余裕、イライラと大きな関わりがあります。
心の余裕とイライラは繋がっている
余裕が頭でも体でもなく“心”であることには大きな意味があります。
心とは気持ちを認識する感受機能を持ちます。そのため、認識する上での時間概念は“今のみ”です。
心の余裕とは今この瞬間の自分に対する理解度、という具合で理解するとわかりやすいかと思います。
今の自分の理解度を表す心の余裕がない場合、イライラしたり落ち着かず、我慢できず、声を荒げたり、嘘をついたり、泣き出したり、自分が見えず、周りが見えなくなります。
全て今この瞬間の自己表現です。
表していることは、心の余裕がないこと=自分の理解度が乏しくなっていることです。
人それぞれにイライラだけでなく焦り、抑制不可、嘘、自己否定など、性格によって変わります。
しかし、共通しているのは“憤りに対する自己表現”であることです。
※ここではわかりやすくするために、怒りをイライラ(憤り)として統一します
イライラは憤りに対する自己表現であることから、今この瞬間の自分を表すと同時に、知っていた自分を認識できない憤りがあることを表します。
心に余裕がある場合には憤りがないためにイライラせず、余裕がない場合には憤りにてイライラする。
イライラする場合には自分自身の内面を理解する機会であり、自分を認識できていないことを教える合図でもあります。
※イライラの詳細は、イライラする人に明確な心の合図|本当は怒っていないスピリチュアル をご覧ください。
心の余裕がなくてイライラする まとめ
これまでの内容を一旦まとめ、最後に改善方法をお伝えしたいと思います。
心の余裕とイライラの正体をおさらいします。
- 心の余裕とは、今の自分の理解度
- イライラとは、自分らしくないことへの憤り表現
キーワードは二つ、“今”と“自分の理解”。
心の余裕がないことは自らを支配する縛り、自分自身に飲み込まれることで起きます。
そこには、我慢や忍耐、責任感や義務感の強さがあり、それらが根付く過去の環境や生活環境によって人間性が構築されました。
外部環境からの情報過多、人との関わりによって育まれた人間性があり、思考過多や認識希薄による在り方や、自分を許せない心理が見られます。
さまざまな要因がある中で核として心の余裕をなくすことが、一つのことに集中できないこと。
集中力散漫となり、認識幅が狭くなり、他者と比較したくないのに比較してしまう、思い通りにしようとする支配欲や、我慢できない抑制崩壊など、自分らしくない様が表れ、自分を理解できていない=自分自身に支配されて飲み込まれた状態となります。
上述のように、心の余裕がなくなることには順序があります。
↓
一つのことに集中できない(しない)
↓
情報過多、思考過多になる環境や在り方
↓
我慢や忍耐、責任感やルール順守や見栄の在り方
↓
集中力散漫、認識幅が狭くなる
↓
自分を知る理解度がなくなる
↓
心の余裕がなくなる
↓
憤りによるイライラ
↓
自分らしさの崩壊
ここで知ってほしいポイントは、自らの支配に起因していること以上に、一つのことに集中できない(またはしない)ことです。
自らが支配されることには、過去の環境や心の傷やトラウマもありますが、生活環境や社会環境も関係しているため、誰しもが自らを支配するものです。
誰しもが心に余裕がなくなる前提があるのに、心の余裕がある人とない人が分かれることに改善の道が見え、過去を見る以上に今の自分の在り方に着眼することが大切になります。
そのために、心の余裕とイライラの関係性となる“今の自分の理解度”という意味を知ることがここでの主旨であり、改善への道を開きます。
※会話が続かないとイライラする話は、会話が続かない人へのイライラに答えがギュー│対処法は既に自分の中 をご覧ください。

心の余裕がない イライラする改善方法

自らを支配することで心の余裕がなくなっていきますが、それは大前提に社会性もあるので、心の余裕がなくなることは当たり前と考えることができます。
しかし、その度合を変えられます。
子供の時は心に余裕があったと思います。遊ぶことに熱中して、泣きまくっても翌朝にはケロッと忘れているなんてことも。
生育と共に考えることが多くなり、小学校高学年、中学生には心の余裕がなくなっていき、イライラは増すばかり。そして年齢を重ねるごとにさらにイライラは募り心の隙間が見えなくなっていく。
改善方法のポイントは、心の隙間を作ること。それは、今の自分を知ることです。
それを軸にした方法を順番にご覧ください。
心に余裕がない改善方法①:今を認識する
今この瞬間のリアルを認識することで心の余裕を作ります。
考え方としては、心の隙間を埋めて余裕をなくす支配の中で、不要なものをポイポイッと放っていきます。
支配は人それぞれに必要なのであくまで不要なものをピックアップ。
それは、今を認識することを邪魔するもの、思考とルールです。
思考は今という時間を使用して過去と未来を行き来する脳内巡回です。必要な時と不要な時が分かれますので、自分の中で区分けをはっきりさせます。
今は考える、今は考えないといちいち決めます。いちいち決めて自覚することが大切です。
考えない時は今起きているリアル、それは感情、感覚、気持ちを認識します。シンプルに今の体感、これです。
心に余裕がない改善方法②:一つのことに集中する
二つ目の方法です。
今目の前のしていることは一つのみです。その一つに完全フォーカスして集中します。
あれもこれも、同時並行のながら作業をやめます。ですが、時と場合によって必要ですので、いちいち必要か否かを決めて自覚。一瞬でできるので、いちいちが癖になると楽にできるようになっていきます。
ご飯を食べながらテレビを観たら、ご飯の味、匂い、音、触感に風味、雰囲気に気持ち、感情に感覚、あらゆる情動やその瞬間のリアルを見過ごします。同時にテレビの内容も希薄な認識になります。
なんでもかんでも認識する必要はないので、あくまで自分のしている行為に集中する。それは自分の今を知ることを意味します。
行為しているのに認識しないことは、ご飯を食べながらテレビを観ることのように自分を捉えている=希薄で十分だという理解を教えます。自分のために一つのことに集中します。
自分を大切にして今を認識し、一つのことに集中するプロが子供です。見習うと学べることが山盛りです。
心に余裕がない改善方法③:ふざける
明日からのネクタイはハートとおしりプリプリのやつにします。
挨拶は「おはようございます」から「カムサハムニダ」、または「ナマステー」と手を合わせます。ターバンはもちろん最高です。
ふざけることは真面目でないとただの不真面目になります。
遊び心という具合で気楽にテキトーに、しかし不真面目にならずにがモットーと肝。
ふざける目的は他からの反応ではありません。自分の一つの行為に集中して、その瞬間の自分の感情や気持ちを体感するためです。
仕事後は公園のジャングルジムで腹筋。子供と鬼ごっこしてブランコで靴飛ばし。遊び終わったらシーソーに独りで乗って、夕日を前に考えるかもしれません。
「何やってんだ私」と。
ここで思考に飲み込まれず、感覚や感情や気持ちの今起きていることを認識。
「へっ、悲しいような嬉しいような」
普段しないことをすることで、自分のしている行為を認識しやすくします。
心に余裕がない改善方法④:自らが刺激を与える
私達人間は外的な刺激を欲しやすいですが、改善方法としては自らが刺激を与えます。
焼肉屋に独りでいきます。またはバーでクイッとバーボン一杯。
ポイントは自らの行動によって刺激を与えること、バーボンも家でやっては意味がありません、コーラの刺激とは別物です。
嫌だったら調整してください。できることからやりましょう。
心に余裕がない改善方法⑤:お風呂ではしゃぐ
これは私がよくやっている方法です。
温泉やスーパー銭湯、地域のお風呂施設に誰もいない時間に行きます。もちろん泳ぎます。
ですが、怒られるので泳ぐ必要はありません。デローンとしたり、足伸ばしてベロ~ンとしたり、歌ったり、考え事を口に出して独り言です。
温泉に行かずとも自宅のお風呂で、鼻歌やボイパで遊んでもOK、へたくそとか関係ない。
気楽にできる遊びとして楽しむことが目的です。楽しむとは自分らしさマックスの状態を作ります。
楽しむとは難しいことでもあります。楽しいとは体感による気持ちですので、考えるのではなく行動しないとわかりません。“心”が認知する感受、今のみに存在します。
とりあえず、お風呂ではしゃいで物足りなければ別のことがあります。自分に見合った“楽しい”があるので、創り出したり見つけることも遊びの一つです。
※心を知る楽しい話は、楽しいことだけを考える気楽な自分のために│心の声を知り、自分を知る をご覧ください。
心に余裕がない改善方法⑥:自らの支配を解く
最後の改善方法です。
急に真面目になりますが、根底の原因である支配を解きます。
そのためには、自らが自らを支配していると自覚するだけで十分改善になります。
自覚のためにはルールや価値観にて縛っていることを知ります。
ルールに則り、価値観を持ちと、何かしら自分の認識として在り方や意見がある場合には必ず理由があります。
その理由を理解していないことで支配が起きます。
どうして自分の時間がないほどに働くのか?
どうしてお金が必要なのか?
本当にそれほどの仕事量が必要なのか?
会社に掛け合ってみたのか?
相談できる人はいるのか?実際に相談したのか?
理由を知るためには必ず行動が前提にあります。
少しずつ認識幅が増えることで理由を知る認知が広がり、自分を知ることにも繋がります。
そのためにも、一つのことに集中することは全てに繋がる改善方法です。
※心の余裕を作る自分らしさの話は、自分らしいの本当の意味とは│らしさなんて存在しないエゴの大切さ をご覧ください。

心の余裕がない原因とイライラ まとめ
心の余裕はあった前提があります。それが子供の時、または赤ちゃんの時です。
誰しもに心の余裕があった時があり、その時の記憶がどこかにあります。
そのため、過去の記憶の印象が強ければ強いほど、また自分らしさと現状に差があればあるほどに憤りを感じてイライラします。
イライラすることはサインであり理解の紐解きとなる入り口ですので、とても大切な改善機会です。
心の余裕がないことの大事な理解は、今この瞬間に余裕がないことです。一瞬一瞬を連続することで継続する形を作っているため、今を認識することで自らが連続させていることに気付くことができます。
あらゆる自覚が重要なカギとなり、心の余裕を作るように自分を知る改善となります。
私の理解からの話ですが、何か役立つ内容となり、「急に人変わったね」と明日から言われることを願います。
気楽に楽しむ始まりとなれば幸いです。