育ち

優しすぎる人の『育ちと過去』|優しくしてしまう根本原因

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お饅頭を食べようとした時、目の前でヨダレを垂らしてこっちを見ている犬がいた。

「あげる」

世界共通の優しさには愛が含まれ、自他共に敬う思いやりが表れ、自分にも相手にも利益がもたらされます。

しかし優しすぎる場合、相手に利益を与えることにフォーカスが強く、お饅頭を全て与えながら、なんだか自分は嬉しくない。

お人好しは損をして、優しすぎると心配され、人間関係では利用され、疲れやすく、ストレスを作ります。

犬と自分でお饅頭を半分こ、一緒にパクパク食べながら仲良くなる、そんな優しさにアップデートしたいものです。

そこで私自身の経験から、どうして自らが犠牲になってまでも優しくするか、原因追及として重要な紐解きをお伝えします。

  • 優しすぎる自分に違和感がある
  • 優しすぎる、優しくしてしまう原因を知りたい

優しすぎる人の心理上、悩みの解消は原因追及と納得から始まり、納得できればあとはご自身で解決できると考えます。

思い当たるかどうかを見極めながら、ご自身のためになる部分や考え方をご参考にしていただければ幸いです。

優しすぎる人の育ち

優しすぎる人(お人好し)の大きな特徴1選

優しさは思いやりや敬い、気の使い、演技の八方美人、不干渉に無期待、無関心がゆえの面倒回避など、多様な形をしています。

全てに共通するのは、「利益与え」です。

利益とはその人にとっての喜びや楽しみ、安心や安泰、功利に得。

利益を与えることで、「なんて優しいんだ」と周囲が反応し、優しい人が完成します

優しすぎる場合は利益与えに過剰性があり、とても特徴的なさまがあります。

自らの損失や犠牲が起きるまで利益を与えます。

常に相手の顔色や言動を伺い、何を求めて、何を欲しているか見極め、先回りして相手が喜び、困らないように働く。

ネガティブな言動を慎み、ポジティブであろうと頑張り続け、自らを偽り誤魔化しても笑顔を絶やさず、責めるのは自分だけ。

嫌なことをされても強く断らず、相手を傷つけないように丁重にやんわり曖昧にフワッ。

人から利用されて損害を被っても、平手打ちはマシュマロを投げるようにポフッ。

心を傷つけられても歯を食いしばり、これまで通りの接し方でニコッ。

プライベートで無償のコンシェルジュ。

「あいつ殺すっ」なんて到底思わない。

「いいよいいよ、大丈夫大丈夫」が口癖。

優しさは大切な人間関係の潤滑油ですが、相手のみにフォーカスして利益を与えると、自らの精神保持が疎かになります。

それでも優しくし続けると疲れやストレスが溜まり、うつなどの神経症にもなりかねません。

これら優しすぎるさまには、決定的な特徴があります。

我慢強さです。

 

“我慢”によって言動が優しさになる

私が出会った優しすぎる人は、漏れなく全員に共通点があります。

我慢強い

嫌なことでも耐え続ける力、我慢。

相手に利益を与える優しさに進化します

理由は、我慢によって“余裕”ができるためです。

余裕は人に優しさを与える基盤になります。

余裕がないとフルマラソン完走後にインタビューされて、「もううるせぇ、水をくれ、水を!」と言うように、優しさを与えることができません。

経済的に余裕があると自然と心穏やかに優しくなるように、余裕は優しさに直結し、余裕を作る方法の一つが我慢です。

なんでもかんでも我慢できてしまうと、「それぐらいならOK」「まだまだ大丈夫だよ」と思えます。

「いや、ううう、まだだ、あああ!」と滝行に苦しむ人の傍ら、「(うん、冷たいけど我慢できる)あ、ここで座るのおすすめですよ、ニコ」と余裕の笑顔。

例えば、友達と山登りに行き、「はぁはぁ、ちょっと待って、休憩しよう」と言われた時、

「(え、もう休憩?)」と内心思いながらも、待つ我慢ができるので、「うん、そうしよう」と言える。

「ちょっと荷物持ってくんない?」と言われても、荷重増しに我慢できるので、「うん、これくらいへっちゃらさ」と言える。

我慢強さが肉体、精神、生活面で余裕を作り、自分のことで忙しなくなっても余裕で受け止めて許諾できます。

あらゆる面で余裕を作り、些細なことで幸せにすらなれます。

「はぁ、晴れているだけで、なんて幸せなんだぁ」
「今日はお肉を頂けるのか、こんな幸福ないなぁ」

我慢は余裕の発生装置のようなもの

我慢できればできるほど、嫌々な辛さがなくなればなくなるほど、余裕は懐の大きさになり、切羽詰まった忙しなさとは大きくかけ離れ、冷静で落ち着いた優しい人になっていきます。

我慢強さは優しさになります。

 

優しすぎる根本原因:育つ環境

我慢強さがキーワードとなる優しすぎる人。

我慢の凄味は、物事の良悪を決める基準が低くなることで自然と強く、優しくなれる点。

月給10万円だとしても、「10万円もあるのか、今月は贅沢できるぞ、みんなにご馳走だ、イエイッ」

幼い頃から我慢する環境で育つと、我慢による精神的強さが余裕をもたらし、優しさに変貌します。

しかし、我慢強いだけでは優しすぎる状態(自分を疎かにするほど利益を与える過剰)にはなりません

見逃せないのが、我慢に執着させた過去、育ちです。

我慢が多い成育環境ではなく、我慢しなければならなかった環境。

我慢しなければ死んでしまう、壊れてしまう、やってらんない、困る人がいる(困って欲しくない人がいる)状況。

我慢することに目的があると一気に力は育まれ、とにかく我慢強くなります。

目的があればあるほど、それが生死や恐怖回避や愛に繋がっていればいるほど、我慢強さや優しさの基盤として構築されていきます。

努力している人ほど、自分は努力していると気づかないように、日々の生活で無意識に強くなっていきます。

このことから考えられるのが、優しすぎる原因は我慢しなければならなかった成育環境

根本的な原因は、大人として生きなければならなかった育ち方です。

※いつも笑顔な人の過去は、いつも笑っている人の過去に笑顔を作る歴史有【人間には正当な企みがある】をご覧ください。

 

優しすぎる人の育ち:一人二役以上

多くの家庭で我慢は多少異なりながらも強いられると思います。

優しすぎる人に関してお伝えしたいのは、強い目的を持って我慢を遂行しなければならない環境があったことです。

これは親が忙しくて愛情を貰えなかった、放任でご飯がコンビニ弁当だった、親の言いなりになって働いた、ということではありません。

親が未熟、または病気や疾患によって子供の成育ケアができなかったなどによって、子供自身が親の分の働きをまかない、なんとか考え、行動し、ケアしなければならなかった

子供ながらに大人の役もしなければならなかった意味です。

一人で二役以上、内一役は子供としてではなく大人としての役目。

  • 親が病気だから、私が介護しないと
  • 親が働けないから、私が働いて生活しないと
  • 私が親として家を守り、行政や学校と関わらないと
  • 親がどうしようもないから、私が兄弟姉妹を守らないと

自分のしたいこと、周囲からして欲しいことを我慢し、相手から利益を貰うのではなく自ら働き、活動して利益を見出さなければならなかった過去、育ち方。

もし該当する方、心からご苦労さまです。

精神が未熟である子供の頃は、我慢しなければ現実を認めたり受け入れたりが困難です。

例えば、クリスマスに家族からお祝いしてもらえる友達の話を聞けば、「まぁ、よそはよそだよね」なんていきません。

まずは我慢、「本当は私だってプレゼント欲しい…けど、弟のためにサンタの代わりにならなきゃ!」

自らでなんとかしなければならなかった環境で育つと、我慢強くなって優しさを与える余裕を人一倍作れます。

同時に、我慢しないことができなくなります

自己犠牲になってでも、傷つかないためにも、自分の存在価値を見出すためにも我慢が手放せなくなり、優しすぎるさまが構築されていきます。

我慢が自己防衛として機能し、行動動機となり、自分という存在を維持し、精神を保持する術になります。

 

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優しすぎる人の過去

優しい人と、優しすぎる人の過去

「優しさをどこまで与えるか」

難しい問題です。

優しさとは与える側ではなく、与えられる側が唯一決められるので、如何に相手の心情や状況を知り、考慮できるかがポイントになります。

優しいか、優しすぎるか

両者の違いは利益を必要に応じて与えるか、与え続けるかです。

利益の必要性は自分ではなく相手ですので、時に優しくしない、厳しくするなども優しさ。

「ねぇねぇ、今優しくして欲しい?」と聞けば必要性がわかりますが、「え、なにそれ、聞かれるとちょっと」と冷めてしまう、人間とは複雑難儀なものです。

これがわかる優しい人は、相手をしっかり知り、考え、理解できる人

自分が相手に何を与えられるか把握した上で、相手に必要なものと自分が持っている価値が合致した時に、さら~とカインドネス。

自分では与えることができなければ、「優しくしたいけどあなたの欲しいものを持っていないんだ、ごめんね」と伝える真意が優しさにもなります。

そんな優しい人には、自分を認め、相手を認められる在り方があります。

現実を真正面から受け止め、「辛いものは辛い!」「嬉しいものは嬉しい!」と認めます。

我慢はするけれども、自分の気持ちを誤魔化さない過去の経験則の賜物です。

優しい人の過去がわかると、優しすぎる原因がよりわかりやすくなります。

優しすぎる人の過去の経験則は、「認める」ためのものではなく、「封じる」ためのものであるかもしれません。

※優しさを育む辛い過去は、辛い経験は優しさを育む機会を与える│人の悲しみを知る優しい人 をご覧ください。

 

優しくしてしまう時に知りたいこと

優しすぎる人の過去の成育環境は、『我慢+自分でなんとかしなければならなかった』

いわゆる、『我慢の育み+自責の育み』が強制的に起きる環境です。

強制的に自力で問題解決や対処せざるを得ない場合、精神基盤を構築するあらゆる恩恵、精神性、認識力、知性、理解力、自己解決能力、責任感、逆境の強さ、達成力などが身に付きます。

有難い環境ですが、同時に起きるのが我慢への執着

「我慢しないと、」が癖のように初動に加わり、ホメオスタシス(生体恒常性)は嫌な気持ちの加わりを当たり前として気にしなくなります。

これによって、ネガティブな現実を直視しない癖ができます。

私がそうでしたが、不安や恐怖、緊張や危険から逃げ、見たくない、認めたくない、嫌なことを誤魔化し、現実を認めずに封じ込めるようになります

我慢はあらゆる精神基盤の育みとなりながら、現実を誤魔化す術にもなり、「仕方がない、そういうもの、まぁ次があるよ」と失敗を成長の糧にしにくくなり、ネガティブな感情の大切さがわからなくなります。

相手を認められても、自分を認められなくなります。

相手の必要なものを与え続けるようになり、自らへの優しさが減り、なくなり、相手は甘え、だらけ、怠惰を増長して、執着や依存する人も出てきます。

この関係が続くと利用されても断れず、我慢の限界が来ると黙って去る、人間関係をシャットダウンしたくなります。

利用したい人はいつまでも優しさを貰おうとしますが、利用したくない人は関わっていては自立できないため、相手のためにも自分のためにも離れます。

優しさは自分を認めた上で、相手を認めて理解し、必要に応じて提供することで機能します。

過去の育ちによる我慢と強さ、もし執着すると優しさの制御がなくなり、優しくするのをやめられない優しすぎになります。

優しくしてしまう時、「執着しているのかも」と思うことがとても大切だと私は理解しています。

 

優しすぎる人の育ちと過去 まとめ

過去の成育環境によって育まれた能力があるからこそ、演技でも何でもなく優しくしてしまう人。

八方美人、受動的な人、なめられる人とは違い、

強さがある前提での利益与えによって、利用する人間に変貌したり、執着する人になったりと、相手を変えてしまいます。

もし該当する方は、育ちである過去に着目されてみてください。

親が未熟であったり、いなかったり、病気であったり、一人二役以上の役目が強制的に起きた時、子供は力を発揮するためにも一つの事柄に執着します。

それが生存戦略であり自己防衛、精神を保持しながら能力をも高めます。

環境によって形成された在り方を人それぞれに持ちますが、優しすぎる人の環境は特殊かもしれません。

育めるものが特異になり、経験則が増え、悩みもひとしお深みを帯びます。

我慢は日本では重宝されますが、本質は封じる力、解放の真逆に働く陰の力。

まるで自らを石のように固め、うずくまって耐えるさま。

解放は別にあります。

強さとは別にも存在します。

不安や恐怖、ネガティブな闇を封じずに認める時、我慢はアップデートし、優しすぎる在り方は変化します。

そのためにも、執着の自覚は大きな一歩になると思います。

自責と軸の強い優しすぎる人は、他に流される人ではありませんので、お役立ちできる内容があればピックアップしてご参考にされてください。

少しでもプラスの考え方となれば幸いです。

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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POSTED COMMENT

  1. Metasequoia より:

    いつも、すばらしい洞察力による文章を、ありがとうございます。

    • 北斗 より:

      どういたしまして、いつも読んでくださり有難い。
      ありがとうございます。

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